「サラバンド」 SARABAND 2003年 スウェーデン
監督/脚本 : イングマール・ベルイマン
出演 : リブ・ウルマン、エルランド・ヨセフソン、
「ある結婚の風景」から 29年たって、2003年、
この映画は、かつて夫婦であった、ユーハンとマリアンヌが30年ぶりに再会する話。
といっても、映画のテーマは、元夫婦のその後・・というよりは、
ユーハンの息子ヘンリックと、その娘カーリンの父娘の愛憎がテーマ。
この映画は、かつて夫婦であった、ユーハンとマリアンヌが30年ぶりに再会する話。
といっても、映画のテーマは、元夫婦のその後・・というよりは、
ユーハンの息子ヘンリックと、その娘カーリンの父娘の愛憎がテーマ。
「ある結婚の~」では、夫婦の愛憎だったけど、今回は父娘の愛憎を描いています。
(ちなみに、マリアンヌとユーハンを演じるのは、「ある結婚~」の時と同じく、リブ・ウルマンとエルランド・ヨセフソン、俳優も、映画と同じく歳を重ねているというわけ)
すっかりおじいちゃんになってるユーハンですが、すっかり偏屈じいさんになってます(笑)
マリアンヌの突然の来訪、まんざらでもないくせに、「何で来たんだ~~」
マリアンヌの突然の来訪、まんざらでもないくせに、「何で来たんだ~~」
なんて憎まれ口を叩いてみたりしますが、マリアンヌは「あなたも相変わらずね~~」
てな感じでさらりとかわします。
マリアンヌは全てを理解しているようで、とても落ち着いて見えます。
てな感じでさらりとかわします。
マリアンヌは全てを理解しているようで、とても落ち着いて見えます。
逆にユーハンは子供っぽく見える(笑)
さて、ユーハンにはヘンリックという息子がいて、この親子、憎み合っているのです。
ユーハンは、「あの子のことが嫌いなのは、おそらく自分に似ているからだろう」と言います。
ユーハンは、「あの子のことが嫌いなのは、おそらく自分に似ているからだろう」と言います。
父の息子に対する嫌悪もすごいですが、息子の父に対する嫌悪感も不気味なものがあります・・・
束縛となっているのです。
それは、愛する妻の死が原因。
それは、愛する妻の死が原因。
妻への愛をカーリンへと向けているのです。
カーリンは父の元からなんとか旅立とうとするのですが・・・・
カーリンは父の元からなんとか旅立とうとするのですが・・・・
まさしく親子の愛憎です!!
ですが、私は、この親子愛憎劇よりも、むしろ、
マリアンヌの全てを悟ったような、包み込むような寛大さに惹かれました。
いろいろな経験を経て、喜びも悲しみも味わいつくした末の、穏やかさと寛大さ、
それがとても「美しく」感じました。
マリアンヌに人生相談したい・・そんなことを考えてしまった私でした。
いろいろな経験を経て、喜びも悲しみも味わいつくした末の、穏やかさと寛大さ、
それがとても「美しく」感じました。
マリアンヌに人生相談したい・・そんなことを考えてしまった私でした。
ちなみに、「サラバンド」とは、バッハの無伴奏チェロ組曲第5番を指します。
本作が、ベルイマン監督の遺作となっています。
**もうしばらくベルイマン監督作品が続きます**
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最終更新日 : 2019-06-08
No title * by green
なっちゃん、そうだね~~監督のエネルギーの凄さを感じるよね。
夫婦の愛憎、親子の愛憎、いろいろ考えさせられるよ。
実は今またベルイマン監督の「秋のソナタ」という映画を観てるんだけど、これは母娘の愛憎なんです・・・・
今の社会でも、親子関係で悩んでいる人っていっぱいいるよね。
人間には尽きない問題なんだな~と改めて思ってしまう今日この頃です。
夫婦の愛憎、親子の愛憎、いろいろ考えさせられるよ。
実は今またベルイマン監督の「秋のソナタ」という映画を観てるんだけど、これは母娘の愛憎なんです・・・・
今の社会でも、親子関係で悩んでいる人っていっぱいいるよね。
人間には尽きない問題なんだな~と改めて思ってしまう今日この頃です。
もう~それだけで凄いと思っちゃう!
ユーハン⇔ヘンリック⇔カーリンと、愛憎が3代続くのね^^;
物語だからか、現実もそうなのか、因果関係みたいに続く事があるよね。。
育つ経過の中に、その原因が生まれてしまうんだろうかね?^^;
どんな経験も、全て自分の身にして、
それを優しく人に放出出来る人って素敵だよね♪