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2011-06-15 (Wed)  22:29

「暗黒街のふたり」

「暗黒街のふたり」   Deux Hommes Dans La Ville  1973年  フランス・イタリア
 監督/脚本 : ジョゼ・ジョバンニ
 出演 : アラン・ドロン、ジャン・ギャバン、ミシェル・ブーケ

 
なんとも気分が重くなるような映画でした。
「シシリアン」の記事を書いたときに、
「暗黒街のふたり」のほうがおもしろそう、
なんて書いちゃいましたが、
「おもしろい」という表現が不適切であることを
映画を見終えて痛切に感じました。

アラン・ドロン演じるジノは、銀行強盗の罪で服役中のところを、
保護司ジェルマン(ジャン・ギャバン)の力添えで出所。
愛する妻と新しく生活を立て直そうとするジノ。
そんなジノに、昔の仲間達が「またやろうぜ~~」なんて
誘ってくるのですが、
そんな悪の誘いをきっぱりと断り、更生の道を歩もうとします。

最愛の妻を事故で亡くしたときは、気持ちも生活も乱れ、このまま悪い方向へ進んでいくかと思いきや
なんとか立ち直るジノ。そして新しい恋人もでき、刑務所で磨いた印刷技術を活かし、
印刷技術者として真面目に働くのです。
 
なのに、なのに・・・・・
かつてジノを逮捕した警部、ゴワトローと再会してしまったのです・・・
このゴワトロー警部、ジノを危険人物と決め込み、ジノを執拗に追い回すのです。
その執拗さはジノをどんどん追い込み、ついにジノはゴワトローに手をかけ殺してしまうのです・・・

確かに、ジノはかっとなりやすい性格かもしれない。
かつては悪いことも平気でやってのけたのかもしれない。
だけど、「更生しよう」という強い意志があった。
なのに、「危険人物」という強い偏見が、ひとりの人間の更生を阻んでしまったのです。
人がいったん持ってしまった「偏見」を拭い去ることの難しさを感じます。
そして、前科者の更生の難しさも・・・
 
この映画が制作されたのは、1973年。
この頃のフランスの司法制度って、実際どうだったんでしょう??
映画を見る限り、かなりいい加減。「正義」というものが存在してないように思われる。
裁判中、裁判官は落書きしてるし、陪審員は居眠りしてるし、裁判に公平さが感じられない。
ジノには結局死刑が求刑され、再審要請も棄却、大統領への嘆願書も棄却、
ジノの死刑は決定してしまうのです。
 
フランスでは、1977年までギロチンによる死刑執行が実際に行われていました。
ラストは、その死刑執行のシーンです。
かなり衝撃的です。
 

アラン・ドロン、やっぱりいいんですよ。
かっこいいだけの俳優じゃないんですよね。
「目で演技できる」俳優ですね。
殺人で逮捕された後、ジェルマンと面会するシーンがあるんですが、
ふたりとも無言で向かい合ってて、そのふたりの眼差しが・・・・
死刑執行が決まり、ギロチン台に連れていかれるとき、ジノがジェルマンの方へ振り返ったときの目・・・
目に焼きつくほどです。
 
なんだかいろんなことを考えさせられる映画でした。

ちなみに、フランスでは現在死刑制度は廃止されています。
 
 
あ、それから・・・・
若き日のジェラール・ドバルデューがちょい役で出てます(笑)
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最終更新日 : 2019-06-08

No title * by yonekyon
うちの母と姉がアランドロンが好きだったのを思い出しました。私は↑は見てないんだけど、記事読んでそんな映画だったのね・・と思いました。アランドロン確かにかっこよくて目で演技できる俳優さんですよね

No title * by green
よねきょんさん、これ、日本語のタイトルと内容がミスマッチだと思うわ。「暗黒街のふたり」って聞くと、単なるマフィアものかな~~と想像しちゃうよね。
アラン・ドロン、ほんとにいいの・・・・
たくさん映画に出てるから、もっと観たいな~~

No title * by momo
こんばんは^^

なんとも言えない辛い話ですね・・・
実際ありがちですね。
犯してしまった過去の過ちの偏見で、その人の更正しようとする
心や希望を踏みにじられてしまう事・・・
考えさせられる映画なんですね。
アランドロンさんの映画は「太陽がいっぱい」が好きです。
中学生生の頃テレビの「ロードショーで観て衝撃を受けました
外見からプレイボーイのイメージがあったので・・・

No title * by green
ももさん、「太陽がいっぱい」私も大好きです♪
アラン・ドロンの映画の中では「冒険者たち」も大好きです。
「暗黒街の~」は、想像していたのとは全く異なるストーリー展開で、観ていてとても辛かったです。

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No title

うちの母と姉がアランドロンが好きだったのを思い出しました。私は↑は見てないんだけど、記事読んでそんな映画だったのね・・と思いました。アランドロン確かにかっこよくて目で演技できる俳優さんですよね
2011-06-17-20:36 * yonekyon [ 編集 ]

No title

よねきょんさん、これ、日本語のタイトルと内容がミスマッチだと思うわ。「暗黒街のふたり」って聞くと、単なるマフィアものかな~~と想像しちゃうよね。
アラン・ドロン、ほんとにいいの・・・・
たくさん映画に出てるから、もっと観たいな~~
2011-06-18-22:18 * green [ 編集 ]

No title

こんばんは^^

なんとも言えない辛い話ですね・・・
実際ありがちですね。
犯してしまった過去の過ちの偏見で、その人の更正しようとする
心や希望を踏みにじられてしまう事・・・
考えさせられる映画なんですね。
アランドロンさんの映画は「太陽がいっぱい」が好きです。
中学生生の頃テレビの「ロードショーで観て衝撃を受けました
外見からプレイボーイのイメージがあったので・・・
2011-06-19-00:12 * momo [ 編集 ]

No title

ももさん、「太陽がいっぱい」私も大好きです♪
アラン・ドロンの映画の中では「冒険者たち」も大好きです。
「暗黒街の~」は、想像していたのとは全く異なるストーリー展開で、観ていてとても辛かったです。
2011-06-19-09:38 * green [ 編集 ]