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2013-09-30 (Mon)  12:29

「雲の階段」 渡辺淳一著

「雲の階段」  渡辺淳一 著

これも夏休みに読んだ本です。
ドラマを見た影響で、
原作を読んでみたくなったのでした。
 
ドラマの中の主人公相川三郎は、
自分自身のことを、
「僕には自分がないんです」
と言っていましたが、
 
ドラマの相川三郎よりも、小説の中の相川三郎の方が、より優柔不断な人間に思えました。
 
ドラマの方の相川三郎は、
「偽医者であることはばれてもよい」という覚悟の
ようなものを持っていたように思えます。
医者として成功したい、自分にも地位が欲しい、「自分がない」といいながらも、
だんだん、そういう「欲」が出てきて、階段を昇って行ったのでした。
病院経営のあり方に疑問を抱き、どうせばれるのなら、自分の信念を貫こうと、
病院改革に取り組んだりもしました。
捕まった後も、非常に落ち着いていて、自分の身のことよりも、人の命を優先していました。
 
一方、小説の方の相川三郎は、
「本当のことを話さなくては」とわかってはいるものの、いざとなると怖くなって言えずに、
結局逃げてしまうんですね。
病院経営のあり方にも疑問を抱きつつも、結局は院長には反抗できないでいる。
それは・・・病院長の娘、亜希子を失いたくなかったからなんですね。
この亜希子さん、ドラマの亜希子さんとは違い、
かなり我儘なお嬢さん、相川三郎からしてみれば、本当であれば、絶対に手が届かないような
自分とは住んでいる世界が違う、洗練された女性。そして小悪魔的。
この我儘お嬢さん亜希子に、翻弄されるんですね~~~~
本当は手に入れられないような女性を手に入れてしまった・・・・
手に入れてしまったからには、失いたくない・・・・・
でも、偽医者をいつまでも続けるわけにはいかない・・・・・
どうしよう、どうしよう、え~~~~い、逃げちゃえ!! となってしまったのでした。
 
島の看護婦明子さんに対しても、結構ひどかったです。
亜希子さんとは対照的に、とても地味ではあっても、
ほんとうに必要だったのは明子さんのような女性だったはず。
なのに、明子さんのことを邪魔者扱いするんですね。
 
小説の相川三郎には、人間の弱い部分を見せられたような気がします。
 
明子さんも、亜希子さんも、ドラマと小説では、人物像にかなり違いがありました。
三郎との関係も・・・・・・
 
 
 
この小説の舞台は、伊豆の小さな島の診療所、となっています。
実は、夏休みに家族で、伊豆七島のひとつ、神津島に行ったのですが、
そのときに、この「雲の階段」を持って行き、家族が海で遊んでいる間、
私は海岸ベリで、この小説を読んでいたのでした。
 
もしかして、この小説の舞台は、ここ神津島だったりして・・・・なんて思いながら(笑)
 
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最終更新日 : 2019-06-08

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