緑の光線

Top Page › 映画のこと › 『沈黙 - サイレンス - 』
2017-01-30 (Mon)  13:26

『沈黙 - サイレンス - 』

『沈黙 - サイLレンス - 』    SILENCE   2016年 アメリカ映画
監督 : マーティン・スコセッシ
出演 : アンドリュー・ガーフィールド、 アダム・ドライバー、 リーアム・ニーソン、 窪塚洋介、 浅野忠信、
       イッセー尾形・・・・

ものすごーく久しぶりに、映画館で映画を観ました。
この、『沈黙』の映画広告(新聞一面広告)を見た時から、是非見たいと思っていました。
原作の遠藤周作『沈黙』は、大学生の時に一度読んだきりだったので、
今回の映画公開を機会に、改めて読み直しています。

あまりにもテーマが重くて、感想を書こうにも、うまく言葉が見つかりません。
映画を観ながら、「なぜ?」「どうして?」「何のために?」といった疑問が次々にわき上がってきました。

多くの信者を増やしてきて、宣教師たちが歓迎され、崇められていた時期もあったにもかかわらず、
なぜ日本はキリスト教を禁教としたのか・・というのは、おそらく私の日本史に関する知識、理解不足に
よるものなのでしょうが・・・

先に棄教したフェレイラ師と、ロドリゴが再会し、ふたりが言葉を交わし合うシーンがとても
印象に残りました。
日本人にとって、神は太陽なのだ・・・日本人は自然の中に神を見出すのだ、
そんな日本では、キリストの木を植えようとしても、育たないのだ、沼地なのだから・・
とフェレイラが語ります。

神様に祈れば、罪を告解すれば、パライソに行ける・・・
厳しい年貢に苦しめられていた農民たちは、今は苦しくても、マリア様を信じ、祈っていればあの世では幸せになれると信じていたのでしょうか・・・

ある意味、キチジローの行いは、とても人間らしいものではないかと思います。
キチジローは、信者でありながら、何度も転びます。
(「転ぶ」というのは、キリスト教を捨てる、ということ)
踏み絵も、踏めと言われれば何度も踏みます。
マリア像に唾を吐きかけよ、言われれば、唾も吐きます。
でも、そうしないと生き残れない、人間、死んでしまったら終わりだと思うんです。
転んでは逃げるキチジローの姿は、卑怯者のように見えて、実はとても人間らしいものなのではないかと。

このキチジローを演じているのが窪塚洋介なのですが、
もっと、臆病者らしさ、卑屈感みたいなのが出ててもよかったんじゃないかな~~と思いました。
小説で読んだ、私の中のキチジロー像とは、若干ギャップがあったような・・・

小説では、信者たちは長崎弁でしゃべっています。
そして、パードレ(司祭)に対しては、片言のポルトガル語で話します。

ですが、映画では、アメリカ映画というこもあり、信者と司祭は、英語でやりとりをします。
信者たちの英語が上手すぎて、ちょっと違和感を感じました。
キチジローがしゃべる英語も、発音は抜きにして、とても文法がしっかりしているので、
そこが、キチジロー本来の卑屈さに、マイナスに作用したように思います。
日本の役人も、ほぼみんな英語をしっかり話すので、
そこは、日本語でよかったんじゃないかな~~と・・・

映画を観て、小説を読み直して、この時代の歴史について、もっとちゃんと勉強したいな、
しなきゃいけないな・・と思いました。

スポンサーサイト



最終更新日 : 2019-06-08

No title * by green_green
こんばんは。「沈黙」がアメリカで映画化されたのですね。私も原作は10代の頃に読んだのですが、当時の私にいったいどれだけ理解できていたのか・・と危ういところです。キリシタンの人たちがその信仰ゆえに刑にかけられ神様を呼びかけるのに返ってくるのはただただ「沈黙」だけだった・・このシーンだけ記憶に強く残っています。この作品がキリスト教世界でどのように受け止められたのかとても興味があります。私も久しぶりに再読してみようかな??(#^^#)

No title * by green
Greenさん、私も最初に読んだのはずいぶん前で、その時は、今のように信仰について深く考えることはなかったと思います。映画のおかげで、本も再びじっくり読むことができました。
敬虔なクリスチャンであるマーティン・スコセッシ監督は、この小説の映画化をずいぶん前から考えていて、やっと実現できた作品のようです。

Comment







管理者にだけ表示を許可

No title

こんばんは。「沈黙」がアメリカで映画化されたのですね。私も原作は10代の頃に読んだのですが、当時の私にいったいどれだけ理解できていたのか・・と危ういところです。キリシタンの人たちがその信仰ゆえに刑にかけられ神様を呼びかけるのに返ってくるのはただただ「沈黙」だけだった・・このシーンだけ記憶に強く残っています。この作品がキリスト教世界でどのように受け止められたのかとても興味があります。私も久しぶりに再読してみようかな??(#^^#)
2017-02-28-23:29 * green_green [ 編集 ]

No title

Greenさん、私も最初に読んだのはずいぶん前で、その時は、今のように信仰について深く考えることはなかったと思います。映画のおかげで、本も再びじっくり読むことができました。
敬虔なクリスチャンであるマーティン・スコセッシ監督は、この小説の映画化をずいぶん前から考えていて、やっと実現できた作品のようです。
2017-03-01-21:02 * green [ 編集 ]