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2019-06-27 (Thu)  12:12

『柳橋物語・むかしも今も』 山本周五郎 著

『柳橋物語・むかしも今も』  山本周五郎 著
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どちらの作品も、江戸の下町に暮らす人の人生、愛を描いたもの。
そして共通して強く感じたのは、生きることの哀しさです。
時代背景は江戸であっても、人間が抱える哀しさ、辛さ、苦しみは、今の私たちのものと変わりがないことがよくわかります。

『柳橋物語』は、ひとりの男性をただひたすら待ち続ける、若い女性(若いといっても10代後半という若さ)の哀しい人生の話です。
男女の関係って、どうしてこうもうまくいかないものでしょう・・・
主人公おせんの若さ、未熟さのせいもあるでしょうが、時として人間は、人の本当の心が見えなくなってしまう時があるんですね。
おせんちゃん、あなたのことを本当に愛している人は誰なのか、誰だったのか、早く気づいて!と、切ない思いで読みました。
様々な不幸が襲ってくるおせんちゃんの人生が可哀そうで可哀そうで、読み進めるのが辛かったほどです。そんな不幸にも、ひたすら耐えて、待ち続けるおせんちゃんの強さにも心打たれました。
時間はかかってしまったけど、ようやく真実自分を愛してくれていたのは誰だったのか、本当の愛は何だったのかに気づいて、しっかり生きて行こうとするおせんちゃん、立派すぎます!

『むかしも今も』は、直吉という男性が主人公です。
この直吉が、ひとりの女性を想い続け、支え続け、守り抜くというお話です。
彼の不器用さ、ばか正直さに、「もうちょっと要領よく生きればいいのに」と思いたくなったりもしましたが、最後までゆらぐことなく、彼は彼なりの愛し方で、ひとりの女性への愛を貫くのです。
(直吉の生き方は、どこか『さぶ』と重なるところがある)

文庫本の最後に掲載されていた解説の中で、「時空を超えた人間性の真実に触れている」とありました。
まさにその通りだと思いました。

ああ、ますます山本周五郎にはまっていく私なのでした。


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最終更新日 : 2019-06-27

柳橋~ * by おんだなみ
会社が以前、柳橋にあったので、俄然、興味が湧きました。

ただ一人を想う、2つの物語なんですね、時代が変わっても、
人の悩みは変わらないって事ですか・・・
地元の図書館の蔵書を見たら、しっかりあったので、
予約しました。

Re: 柳橋~ * by green
おんだなみさん、柳橋、ご存知なんですね!
私は9年間東京で勤務しましたが、柳橋といってもどこのことなのかピンと来なくて、いつか行ってみたいな~~なんて読みながら考えてました。図書館で予約されたとのこと。読み終わりましたら、是非感想聞かせてくださいね。

No Subject * by いとこいさん
ずいぶん前に読んだ記憶がありますが
また読んでみようかと思いました。
多分まだ本あったと思います。

Re: No Subject * by green
いとこいさん、お読みになったことがあるのですね。
私もこの小説は、何年かしたら、また是非読み返してみたいと思いました。
よい小説は何度読んでも、いいものですよね。

いい本をありがとうございます。 * by おんだなみ
読みました~
時代が変わっても、生き辛さと言うのは変わらないんだなぁ~と思いました。
人の気持ちも、中々伝わらないものだと改めて、感じる内容でした。
江戸時代の町人達の生活の苦しさや、火事の恐ろしさも感じられ、
これまで苦手だった時代小説が、一気に好きに成りました。 
何か、これから、山本周五郎にハマりそうです。

Re: いい本をありがとうございます。 * by green
>おんだなみさん。
読まれたのですね! 江戸時代の暮らしなんかもよくわかりますよね。
江戸時代、ひとたび火事が起きると、大惨事であることが、この本でよくわかりました。
生きづらさ、生きることの哀しさが、ひしひしと伝わりますよね。

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柳橋~

会社が以前、柳橋にあったので、俄然、興味が湧きました。

ただ一人を想う、2つの物語なんですね、時代が変わっても、
人の悩みは変わらないって事ですか・・・
地元の図書館の蔵書を見たら、しっかりあったので、
予約しました。
2019-06-29-10:54 * おんだなみ [ 編集 ]

Re: 柳橋~

おんだなみさん、柳橋、ご存知なんですね!
私は9年間東京で勤務しましたが、柳橋といってもどこのことなのかピンと来なくて、いつか行ってみたいな~~なんて読みながら考えてました。図書館で予約されたとのこと。読み終わりましたら、是非感想聞かせてくださいね。
2019-06-29-21:17 * green [ 編集 ]

No Subject

ずいぶん前に読んだ記憶がありますが
また読んでみようかと思いました。
多分まだ本あったと思います。
2019-06-29-22:06 * いとこいさん [ 編集 ]

Re: No Subject

いとこいさん、お読みになったことがあるのですね。
私もこの小説は、何年かしたら、また是非読み返してみたいと思いました。
よい小説は何度読んでも、いいものですよね。
2019-06-30-18:40 * green [ 編集 ]

いい本をありがとうございます。

読みました~
時代が変わっても、生き辛さと言うのは変わらないんだなぁ~と思いました。
人の気持ちも、中々伝わらないものだと改めて、感じる内容でした。
江戸時代の町人達の生活の苦しさや、火事の恐ろしさも感じられ、
これまで苦手だった時代小説が、一気に好きに成りました。 
何か、これから、山本周五郎にハマりそうです。
2019-07-27-07:37 * おんだなみ [ 編集 ]

Re: いい本をありがとうございます。

>おんだなみさん。
読まれたのですね! 江戸時代の暮らしなんかもよくわかりますよね。
江戸時代、ひとたび火事が起きると、大惨事であることが、この本でよくわかりました。
生きづらさ、生きることの哀しさが、ひしひしと伝わりますよね。
2019-07-27-22:41 * green [ 編集 ]