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2019-12-18 (Wed)  12:36

『桜の実の熟する時』 島崎藤村

『桜の実の熟する時』 島崎藤村
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『破戒』つながりで、藤村の作品を続けて読んでみることにしました。
『桜の実の熟する時』というタイトル通り、藤村が大学生の頃の出来事、心情をつづった、自伝的小説です。こんなことを言うのも非常におこがましいですが、自分が大学生だったころのことを思い出してしまいました。10代の終わりから20代にかけて・・・大人になり切れない、微妙な年ごろですよね。
大学生の頃、自分のなかの世界と、外の世界(現実世界というか、世間というか)との隔たりみたいのを強く意識するようになったことを覚えています。自分ひとりで悶々と考えに耽ることが多くなり、その深みが増すほどに、現実の世界とどう折り合いをつければいいのかわからなくなったような、そういう時期でした。

だから、主人公捨吉の寂しさや苦悩、鬱々とした気持ち、将来への不安や期待などなどに、妙に共感できてしまい、懐かしさや郷愁の念を覚えてしまいました。
若いって、いいな~~~(もしも大学生に戻れたら、もうちょっとちゃんと勉強するのにな~)

話は変わりますが・・・
以前、息子の高校の現代国語の授業について書きましたが、どうやらその先生、現在療養中とのことで学校をお休みしているそうです。(詳しい理由はわかりませんが)12月の初めに期末テストがあり、その最終日に生徒による授業評価が行われたそうなのですが、(生徒が教師の授業を5段階で評価します)もしかして、その評価が非常に悪かったせいで?・・と勝手に想像しちゃったりしています・・・

それで、その先生の代わりで、副校長先生が現代国語を教えてくれているそうなんですが、夏目漱石の『こころ』について、「先生は高校教師として、もう何年も『こころ』の授業をしてきたが、いまだにわからないことばかりだ」と、『こころ』についていろいろと語ってくれたそうです。そして生徒に色々な質問をなげかけて、とても中身の濃い授業をしてくださっているそうです。息子は「ずっと副校長先生に授業をやって欲しい」と言っています。その副校長先生の影響かどうかわかりませんが、『こころ』を最初からきちんと読もうと図書館で『こころ』を借りる生徒が急増し、図書館は急遽『こころ』の蔵書を増やしたそうです。そして息子のクラスでは読書ブームとなり、休み時間、ほとんどの生徒が本を読んでいるとか・・・いや~~良い傾向ですね!
この読書ブーム、どうかブームで終わりませんように!
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最終更新日 : 2019-12-18

蔵書を増やすって * by おんだなみ
島崎藤村が続いてますね、
大人に成り切れない時代、そんな時もあったなぁ~
と、今では懐かしい気持を覚えます。

生徒自身に色々と考えさせる副校長先生の教え方、いいですね。
図書館で「こころ」の蔵書を増やすまでなんて、凄い事です。

Re: 蔵書を増やすって * by green
おんだなみさん。島崎藤村、『破戒』とはまったく違う作風で、ちょっとびっくりしました。
息子の高校、何はともあれ、良い変化があったようで、親もちょっと安心しています。
スマホでSNSする時間を、少しでも読書に使ってくれたら・・と願います。

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蔵書を増やすって

島崎藤村が続いてますね、
大人に成り切れない時代、そんな時もあったなぁ~
と、今では懐かしい気持を覚えます。

生徒自身に色々と考えさせる副校長先生の教え方、いいですね。
図書館で「こころ」の蔵書を増やすまでなんて、凄い事です。
2019-12-20-06:19 * おんだなみ [ 編集 ]

Re: 蔵書を増やすって

おんだなみさん。島崎藤村、『破戒』とはまったく違う作風で、ちょっとびっくりしました。
息子の高校、何はともあれ、良い変化があったようで、親もちょっと安心しています。
スマホでSNSする時間を、少しでも読書に使ってくれたら・・と願います。
2019-12-20-11:55 * green [ 編集 ]