緑の光線

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2020-02-27 (Thu)  10:23

『壁』 安部公房

先日、安部公房の『他人の顔』という作品について書きましたが、そういえば、安部公房の『砂の女』を、昔買って読んだな~~と思い、本棚を探してみると、『砂の女』の横に『壁』という作品が並んでました。『壁』??読んだ記憶がありません💦 いやいや、自分のお金で買った本は、とりあえず、読んだはずなんだか・・と思い、ページをパラパラめくってみましたが、やっぱり思い出せません!
それで、どんな作品なのか気になり読んでみることにしました。
P1013198.jpg
とにかく、変なお話なのですが(難解、というよりとっても不思議な世界)なぜか、どんどん読めてしまいました。

読みながら、カフカの作品を思い出してしまいました。カフカの『変身』は、朝目覚めたら自分が虫になっていたお話、『審判』は、朝目覚めたら自分が逮捕者になっているお話でした。
そして、『壁』の第一部は、朝目が覚めたら自分の名前がなくなっいる男の話、第二部は、男がいきなり獣に自分の影を奪われ、影の元となる肉体を失う話、第三部は、不思議なお話の短編集です。

『他人の顔』は、顔を失った男の話でしたが、これは科学実験によるやけどという現実の体験が原因なので、納得がいきますが、朝目が覚めたら名前がない、だとか、自分の肉体がいきなりなくなるだとか、いったいなんのこっちゃっていう感じです。シュールすぎます。変な夢を見ているような気分です。ですが、おもしろいのです。何がおもしろいのかはわからないのですが、なぜかぐんぐん引き込まれてしまい、夢中で読んでしまいました。

第三部は4つの短編集になっていて、その最後が『事業』という作品です。
この話が、かなり「えぐい」です。(←すみません、語彙が貧弱で!!)
ですが、どこか現代社会を皮肉ってるようなところがあります。偽装、隠蔽、それに操られる市民・・
息子に、「これ、すごい短いお話だからちょっと読んでみて」といって読ませてみました。
すると、
「お母さん、これ食後に読むの、きついわ~~。どんな生活してたら、こういう話を書けるんだろうね」と言っていました。

確かに、食後に読ませるのは間違っていたかも・・・
wikipediaによると・・この『事業』は、1961年NHKのラジオ劇場でドラマとして放送予定だったところ、急遽別の作品に変更されたらしい。内容が過激すぎたとか。確かに・・・・

こうなると、『砂の女』ももう一度読んでみたくなる~~~~
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最終更新日 : 2020-02-27

不思議だ~ * by おんだなみ
自分で買ったのに、内容さえも思い出せない・・・・
誰かの仕業か・・・
”朝目が覚めたら名前がない”なんて、どういう事?
何か、とても読んで見たいです。
カフカの変身は、読んだ事がありますが、不思議な話でしたね。

Re: 不思議だ~ * by green
確かに・・・もしかしたら、勝手に記憶を消されているのかも??(笑)
名前がないと社会生活を送る上で、いろんな支障がでてくるんですよ。
自分の存在を証明できないんです。恐ろしいです~~~

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不思議だ~

自分で買ったのに、内容さえも思い出せない・・・・
誰かの仕業か・・・
”朝目が覚めたら名前がない”なんて、どういう事?
何か、とても読んで見たいです。
カフカの変身は、読んだ事がありますが、不思議な話でしたね。
2020-02-27-13:40 * おんだなみ [ 編集 ]

Re: 不思議だ~

確かに・・・もしかしたら、勝手に記憶を消されているのかも??(笑)
名前がないと社会生活を送る上で、いろんな支障がでてくるんですよ。
自分の存在を証明できないんです。恐ろしいです~~~
2020-02-27-21:02 * green [ 編集 ]