緑の光線

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2020-06-05 (Fri)  09:24

『贈る言葉』 柴田翔

またまた暗い小説です・・・スミマセン💦
これも、私の本棚に長年保管されていた文庫本でして、背表紙がすっかり焼けて白抜きの文字がほとんど見えません。印刷された年月を見てみると、昭和58年12月5日となっていました。私が高校生のときに買った本ですね。
P6050011.jpg
で、高校生の私が、なぜこの本を買ったのかというと、まず本が薄かったからです(笑)本が薄いということは、それだけ値段が安いということで、お金のない当時の私にとって、安さはとても大切だったのです。(値段が240円となっています)そして、作家の名前がかっこよかったから(笑)柴田翔、ってなんだか響きがよくって・・もちろん、柴田翔がどんな作家か知っているはずもありません。そんなジャケ買いみたいなノリで買った小説でした。

時を経て今再読してみると、暗い・・・
こんな小説を、当時高校生だった私はどんな思いで読んだのでしょう(まったく記憶がありません)

人は、なんらかの後悔や諦めを抱えて生きていると思います。「私の人生思い通りだわ~~100%幸せ!」という満足感を抱いている人は少数派なのではないでしょうか。ときには、自分の犯した過ちや、悔やまれる言動、それによる何らかの罪の意識を抱えて、背負って、それを償うかのように、あえて苦しい道を選んで生きている人もいると思います。

この文庫本に収められている『十年後』という小説の登場人物もそうなんじゃないかな・・・
俺の幸せは、私の幸せは、別のところにあったはずなのに・・・これは違うのに・・・そういう挫折感を抱いている男女のお話です。

康子の言葉・・・
私たちが一度したことが、もう決してなくならないとしたら、私たちは、自分がそれをしたということを認めて、それに耐えて行く他にはないわ。それは、もう、どうにもならないことなんですもの。一度したことを無理になかったことにしようと思っても、そして束の間の幸福をえようとしても、結局、いつか、それに追いつかれ、そのことを眼の前につきつけられてしまうのだとしたら、その、不安にむしばまれたわずかな間の仕合わせなんか、一体何でしょう。


なんだか身につまされる・・・


表題の『贈る言葉』は・・・今の若者がこれを読んだらどういうふうに感じるんだろうと思いました。こういう苦しみを抱えている若者、いるのかな・・それともこれって普遍的なものなのかな?


しばらく、自分の本棚の本の読み返しが続きそうです。

もう一度読みたい、と思う本が続々と出てくるのです・・



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最終更新日 : 2020-06-05

若いって * by おんだなみ
昭和58年の本を捨てずに今でも持っていたのは、
自分でも忘れた、何かの意図があったのかも知れませんね。
特に、高校の頃の多感な時期は、色んな不安や根拠の無い自信が
混ざりあってましたからね。
幸せの感じ方って、歳を取ってからは、かなりアバウトに成りました。
昔の本を読み返して、当時の自分を思い出すのもイイですね。

Re: 若いって * by green
おんだなみさん、この本は高校生の私には、実はあまり響かなくて・・
今読んだ方が、いろいろと考えさせられたような気がします。
逆に若い頃に読んだ方がより影響が強かった本もありますけどね。

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若いって

昭和58年の本を捨てずに今でも持っていたのは、
自分でも忘れた、何かの意図があったのかも知れませんね。
特に、高校の頃の多感な時期は、色んな不安や根拠の無い自信が
混ざりあってましたからね。
幸せの感じ方って、歳を取ってからは、かなりアバウトに成りました。
昔の本を読み返して、当時の自分を思い出すのもイイですね。
2020-06-05-17:35 * おんだなみ [ 編集 ]

Re: 若いって

おんだなみさん、この本は高校生の私には、実はあまり響かなくて・・
今読んだ方が、いろいろと考えさせられたような気がします。
逆に若い頃に読んだ方がより影響が強かった本もありますけどね。
2020-06-06-09:30 * green [ 編集 ]