緑の光線

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2006-06-13 (Tue)  22:13

パリ、テキサス

Paris, Texas


1984年、ヴィム・ヴェンダース監督作品、この年のカンヌ映画祭でパルムドールを受賞しています。

大好きな映画のひとつ。カンヌ映画祭の季節になると、NHK-BSで関連作品を放映してくれます。
もう一度見たくて、録画して見ました。

ヴィム・ヴェンダースの映画の中で一番好き。
ある男が、一人の女を愛し、愛しすぎてしまったがゆえ、彼女を傷つけてしまい、彼女は男の元を
去ってしまった。男も自らを責め、彼もまたひとり、テキサスの荒野をさまよい続ける。
男は、ふたりの間に生まれた一人息子と再会し、父子ふたりで、息子の母親、自分が愛した女性を
探し始める・・・

私が最初にこの映画を見たのは、まだ結婚する前、もちろん、まだ「母親」になっていなかった。
そのときは、「母親」という立場ではなく、きっと、ひとりの女として見ていたのだと思う。
だけど、今回は「母親」の気持ちになり、そして母親に一度は捨てられてしまった、男の子の
気持ちを痛いほど感じながら、見てしまった。

この女の役を演じるのは、ナスターシャ・キンスキー、男が彼女を探し出したとき、
彼女は「のぞき部屋」で働いていた。

薄暗い部屋に入ると、窓ガラスがあり向こう側が見える。女が部屋に入ってくる。お客は女の姿を
見ることができるが、女のほうはお客の姿が見えない仕組み。男は客になりすまし、彼女と
会話をはじめる・・・
2度目にのぞき部屋に訪れたときのシーンが一番好き。男は「ある男と女の話」として、
ふたりの過去について話し始める、愛し合っていたふたりのこと、愛しすぎて束縛して、結果
子供ができてしまい、さらに彼女を苦しめることになってしまったこと、、、、
彼女は、男の話に相槌をうちながら、この客がかつて愛した男であることに気づく、そして
灯りを消した薄暗い部屋の中で、かすかに浮かび上がる彼の姿を見つけ、窓ガラスに体をすり寄せる・・

そして男は立ち去る。彼女に、子供のもとへ戻って欲しいと言い残して。

彼女は自分の息子のもとへ行く。母親の姿を見つけた男の子は、ただ黙って母親にしがみついた。

子供って、許してくれるんだね。4年も自分のことを放っておいた母親のことを。
何にも言わずに抱きしめてくれるんだね。
女の人って、子供を産んだ瞬間から、その子から愛される存在なんだって思った。
だから、どんなことがあっても子供を守っていかなくちゃならないんだって思った。

ライ・クーダーの音楽がまたいい。
びゅわーん、びゅわびゅわ~~ん、と流れるスライドギターの音が、この映画をより切なくする。
時々このサントラを聴く。私の好きなふたりの会話のシーンが入っている。
ナスターシャ・キンスキーの湿り気のあるしゃべり方が、ちょっとそそられる。

ちなみに、テキサス州に、パリという街がほんとうにあるらしい。
パリ、テキサス。という音の響き、パリのもつ華やかさと、テキサス=荒野みたいなイメージの
ギャップみたいなものも、すごく印象的。

きっと何年かしたら、また見たくなるであろう作品。
心に深く残る作品。
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最終更新日 : 2019-06-08

No title * by 真樹
これ、こういう映画だったのですね。今見たら理解できそうだなあ。見てみたいです。

No title * by でぶっち
こういうの弱いです。子供って産まれた瞬間からお母さんが大好きなんだね。どんなことがあっても守っていかなければって思いますね。

No title * by yonekyon
これ知らないわ~ナターシャがでてたのね~いつか見てみたくなるね~母としてみるとまた違うのかも~

No title * by green
MAKIさん、この映画ご存知でしたか?ヴィム・ヴェンダースの映画は理解しずらいのが多いけど、これはわかりやすいほうだと思います。

No title * by green
どんぐりさん、子供にとってお母さんってとっても特別な存在なんだよね。絶対的だよね。だからこそ、何があっても受け止めてあげなければ・・と思います。

No title * by green
よねきょんさん、ナスターシャ・キンスキー、美しいわよ~。甘ったるいしゃべりかたが結構好きです。

No title * by とも
Greenさんの紹介してくれる映画って、みんな観てみたくなっちゃうなぁ♪

No title * by green
レオンママさん、ほんとうですか~♪ そう言っていただけると、嬉しいです!

No title * by baimoyuri
Greenさんのお薦めの中の1本、やっと観終わりました。 4年ぶりに、育ての親である弟夫婦達と息子と暮らし始めて、小学校に迎えに行くところ。息子君が、友人に「僕には、2人のパパがいるんだ・・ 」ってさらりと告白するところ、この子はいい子に、なるんだろうって思わされました。育てのママの心情もわかってて、こどもながらの、優しさを、教わりました。(✿◡‿◡ฺ)

No title * by green
baimoyuriさん、見られたんですね。子供は天使だなって思います。天使のように生まれてきた子供達を大人が傷つけることがあってはならないと、最近ほんとうに思います。

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No title

これ、こういう映画だったのですね。今見たら理解できそうだなあ。見てみたいです。
2006-06-13-22:45 * 真樹 [ 編集 ]

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こういうの弱いです。子供って産まれた瞬間からお母さんが大好きなんだね。どんなことがあっても守っていかなければって思いますね。
2006-06-14-04:40 * でぶっち [ 編集 ]

No title

これ知らないわ~ナターシャがでてたのね~いつか見てみたくなるね~母としてみるとまた違うのかも~
2006-06-14-17:10 * yonekyon [ 編集 ]

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MAKIさん、この映画ご存知でしたか?ヴィム・ヴェンダースの映画は理解しずらいのが多いけど、これはわかりやすいほうだと思います。
2006-06-14-21:50 * green [ 編集 ]

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どんぐりさん、子供にとってお母さんってとっても特別な存在なんだよね。絶対的だよね。だからこそ、何があっても受け止めてあげなければ・・と思います。
2006-06-14-21:53 * green [ 編集 ]

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よねきょんさん、ナスターシャ・キンスキー、美しいわよ~。甘ったるいしゃべりかたが結構好きです。
2006-06-14-21:54 * green [ 編集 ]

No title

Greenさんの紹介してくれる映画って、みんな観てみたくなっちゃうなぁ♪
2006-06-15-02:02 * とも [ 編集 ]

No title

レオンママさん、ほんとうですか~♪ そう言っていただけると、嬉しいです!
2006-06-15-09:05 * green [ 編集 ]

No title

Greenさんのお薦めの中の1本、やっと観終わりました。 4年ぶりに、育ての親である弟夫婦達と息子と暮らし始めて、小学校に迎えに行くところ。息子君が、友人に「僕には、2人のパパがいるんだ・・ 」ってさらりと告白するところ、この子はいい子に、なるんだろうって思わされました。育てのママの心情もわかってて、こどもながらの、優しさを、教わりました。(✿◡‿◡ฺ)
2006-11-07-00:32 * baimoyuri [ 編集 ]

No title

baimoyuriさん、見られたんですね。子供は天使だなって思います。天使のように生まれてきた子供達を大人が傷つけることがあってはならないと、最近ほんとうに思います。
2006-11-07-08:22 * green [ 編集 ]