緑の光線

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2008-03-05 (Wed)  22:09

「細雪」

「細雪」    1983年
 監督:市川崑
 出演:岸 恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川裕子、石坂浩二

市川崑監督が亡くなられた時の、BS2の追悼番組を録画したものです。
裏番組では新しい方の「犬神家の一族」をやっていましたが、松嶋菜々子よりも、岸恵子さんを
選びました(笑)

この映画、2時間以上あるのですが、見終わった後、つい大阪弁がしゃべりたくなると思います。
冒頭、京都でお花見をするシーンがあるので、てっきりこれは京都弁かと思っていたのですが、
どうやら大阪弁だったようです。私の大阪弁のイメージは「~~まんねん」みたいなかんじだった
のですが、この映画で話される大阪弁は、私には京都弁に聞こえるくらい、とっても穏やかで
上品な言葉に聞こえました。(あ、別に大阪弁が上品じゃないと言ってるわけではないので・・)

この4人の女優さんたちが、名家の4姉妹を演じているのですが、4人4様のそれぞれの個性が
この女優さんたちのすばらしい演技で表現されています。
もうお見事です。
時代は昭和初期の頃のようですが、つくづく、この時代のこんな家に生まれなくて、
ほんとによかったと思いました。本家だとか分家だとか、もう面倒くさいことだらけです。
あっちを立てて、こっちを立てて、あなたが先にお嫁に行かなきゃ私だって困るとか、
そんな人とつきあってちゃ、今度のお見合いに差し障りが出るとか、もうそんなことばっかりです。
お互い体裁をつくろいつつも、時にはいがみあったり、陰口をたたいたり・・
華やかに見えるようで、実は生身の人間としての醜い部分がリアルに描かれています。

最後のほうで、長女の岸恵子がしみじみと言います。
「みんなうまいこといったらええな~」って。この言葉がなぜかとても印象深く残りました。
いろいろとあっても、全ては「うまいこといく」ことを願っての事。
そして次女の佐久間良子が、「兄弟はみんな仲良うせんとあかんな~」と答えます。

虚勢を張ったり、醜いところを見せ合ったり、意地を張ったり、それはそれはとてもエネルギーの
いること。ときには疲れ果てて投げ出したくなることもあるかもしれない。
でもそれはやっぱり4人の姉妹、そして家族のみんなが「うまいこといく」こと、
幸せになるためだからこそ、出来ることなんだろうな。

そういう人間の美しさと、醜さの二面性のようなものを感じる映画でした。
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最終更新日 : 2019-06-08

No title * by sonia03_10
谷崎潤一郎ですね!むか~~しむかし読んだ覚えがありますね。
こいさん、ごりょんさんという呼び方に妙にカルチャーショック
を覚えたものでした。懐かしい~~~。

No title * by ***キッドママ***
大阪弁って何種類かあるらしいです。(あまり詳しくはないのですが、大阪の中の地域によって違うみたいです。)
「細雪」見逃してしまいました。レンタル半額の時に探してみようと思います。greenさんの記事で興味が沸いてきました。

No title * by green
soniaさん、私小説は読んでいないのです。映画は原作とかなり違うところがあるみたいですね。映画と比べてみる意味でも原作を読んでみようかなと思っています。末娘のことを「こいさん」って呼ぶんですよね。なんだか響きがよかったです。

No title * by green
キッドママさん、私の記事ではこの映画の良さが伝わりきれてないと思います。ディテールにまですごく凝っていて見ごたえ充分です。お化粧をするシーン、帯を締めるシーン、桜を見上げるシーン、ひとつひとつがとっても丁寧に描かれていて、かつ美しいです。是非ご覧あれ~~

No title * by naoco
greenさん、とっても読みやすくってわかりやすい解説です!!!
見てみたくなりました!

No title * by green
naocoさん、映画は、普段私たちがあまり知ることのない世界のお話なので、いろんな意味で興味深いと思います。

No title * by green_green
原作を読みましたが、私もgreenさんと同じく、なんてきれいな関西弁なんだろうって思いました。谷崎潤一郎って一文一文が長いのですがこの小説は流れるように読めました。船場の名家の姉妹の話でしたよね。映画はまだ見たことがありません。あの小説がどんなふうに映像化されているのか興味深々です。

No title * by green
Greenさん、映画は原作にはないエピソードなどが入れられていたり、異なる部分もあるみたいです。私は原作を是非読んでみたいです。

No title * by 油食林間
そうでっせ、オオサカベンは美しいことばでんがな!

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谷崎潤一郎ですね!むか~~しむかし読んだ覚えがありますね。
こいさん、ごりょんさんという呼び方に妙にカルチャーショック
を覚えたものでした。懐かしい~~~。
2008-03-05-22:48 * sonia03_10 [ 編集 ]

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大阪弁って何種類かあるらしいです。(あまり詳しくはないのですが、大阪の中の地域によって違うみたいです。)
「細雪」見逃してしまいました。レンタル半額の時に探してみようと思います。greenさんの記事で興味が沸いてきました。
2008-03-05-23:44 * ***キッドママ*** [ 編集 ]

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soniaさん、私小説は読んでいないのです。映画は原作とかなり違うところがあるみたいですね。映画と比べてみる意味でも原作を読んでみようかなと思っています。末娘のことを「こいさん」って呼ぶんですよね。なんだか響きがよかったです。
2008-03-06-09:12 * green [ 編集 ]

No title

キッドママさん、私の記事ではこの映画の良さが伝わりきれてないと思います。ディテールにまですごく凝っていて見ごたえ充分です。お化粧をするシーン、帯を締めるシーン、桜を見上げるシーン、ひとつひとつがとっても丁寧に描かれていて、かつ美しいです。是非ご覧あれ~~
2008-03-06-09:15 * green [ 編集 ]

No title

greenさん、とっても読みやすくってわかりやすい解説です!!!
見てみたくなりました!
2008-03-06-09:36 * naoco [ 編集 ]

No title

naocoさん、映画は、普段私たちがあまり知ることのない世界のお話なので、いろんな意味で興味深いと思います。
2008-03-06-22:39 * green [ 編集 ]

No title

原作を読みましたが、私もgreenさんと同じく、なんてきれいな関西弁なんだろうって思いました。谷崎潤一郎って一文一文が長いのですがこの小説は流れるように読めました。船場の名家の姉妹の話でしたよね。映画はまだ見たことがありません。あの小説がどんなふうに映像化されているのか興味深々です。
2008-03-07-00:27 * green_green [ 編集 ]

No title

Greenさん、映画は原作にはないエピソードなどが入れられていたり、異なる部分もあるみたいです。私は原作を是非読んでみたいです。
2008-03-07-09:15 * green [ 編集 ]

No title

そうでっせ、オオサカベンは美しいことばでんがな!
2008-04-15-08:04 * 油食林間 [ 編集 ]